2014年3月5日水曜日

Facebookで出張情報を発信中です。

今、代表のモリシゲはブルキナファソに渡航し、日本向け石鹸作りの他にも、いろいろな活動を行っています。

そして、筆不精の私には稀有なことですが、わりとまじめに出張報告をFacebookページで発信しています。

ブルキナファソのネット事情や、長くない滞在期間にあまりに多くを詰め込みすぎたことから、頻回のアップデートではないですが、よかったら覗いてみてください。


株式会社ミュージックセキュリティーズさんの大阪ファンズで「森と人を守るシアバター石鹸ファンド」が成立しました!

先般、ミュージックセキュリティーズさんで「森と人を守るシアバター石けんファンド」を募集したところ目標金額に達し、ファンドが成立いたしました。応援くださいましたみなさま、本当にありがとうございました。

ファンドの詳細は以下から

このファンドの資金で、小規模ではありますが、現地の品質検査体制の確立と最終仕上げと包装までできるようになることを目指します。も ちろん、しばらくは日本がメインの販売先ですが、ごく近い将来にはブルキナファソから世界市場を目指す、そんな石鹸作りと品質管理システムを育てたいと思 います。

またまた、ここで丸菱石鹸さんのご協力。いろいろ相談にのっ ていただいています。本当にありがとうございます。もちろん、ア・ダンセがほぼ一体化している感のあるエムグラフィックスのみなさんにもデザイン等々でご協 力いただいています。いつもありがとうございます。他にも包材やら機械やらのお取引先様にも、ご無理を聞いていただいたり、お世話になっています。いつもながら色々な方のご 協力で成り立っているのがこの石鹸。みなさま、今年は大きく育てます。

ミュージックセキュリティーズのみなさんの温かい眼差しは、300万円4年間という緩やかなファンドの作りに出ています。あくまで、ア・ダンセが無理のな いように。あくまで、ア・ダンセがのびますように。そして、もちろん投資頂く方に共感して喜んでいただけるように。こうやってファンドが組み立てられてゆ くんだ、だから、ミュージック・セキュリティーズさんのファンドって、なんだか暖かい雰囲気が出てるんだと、心から納得しました。

皆様に応援いただけましたこと、大きな勇気をいただきました。
何度も何度もくじけそうになったこの事業、今までお買い上げいただいたお客様や今回応援してくださった皆様のおかげで飛躍の年にできそうです。歯を食いしばってきてよかったです。

特に特に、今までお買い上げいただきました皆様には、改めまして心からお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

ア・ダンセ   森重裕子

2013年12月1日日曜日

日食で町から人が消えた!!!

今回、ブルキナファソでは日食を見ることができました。完全に金環日食になる地域ではなかったのですが、良いお天気(暑いともいう・・・)で、とてもよく見えました!

(おかげで、日焼け止めを塗っていたにも関わらず、おでこの皮がむけました・・・)


 
毎日、TVで保健省の「日食を直接見てはいけません。」というCMが流れていました。国連の番組でも、専門家が日食を直接見ると目を痛めることを説明していたり、日食グラスのCMをやっていたり、携帯電話会社のおまけにグラスがついてきたり。。。

日本の日食のときに使っていたようなものを、だいたい100円から200円くらいで販売していて、まあまあ、1回しか使わないことを思うと、安くはないお買い物です。だからでしょうか、これは商人の陰謀だ、私が子どもの頃は直接見ても大丈夫だった、などと語りだす人々も。

でも、直前になると買い始める人が多くなりましたが、やっぱり気になるのかな、くらいに思っていました。

当日の朝。同じ敷地内に住む女性が携帯に向かって大声で「私、怖いのよ!家から出ないわよ」と話していました。その後、私は外出し、いつものように石鹸をつくってくれている研修所でお仕事をしていました。

日食直前になったので、お昼を食べるついでに家で日食を見ようと帰りはじめました。すると、なんだか町の様子がおかしい。人がいないのです。

その日は週に一度、マルシェが立つ日。いつもは人や車でごった返す日です。ところが普段と変わらないほどの人出しかなく、一瞬、平日と勘違いしたほど。

でも、日食で頭がいっぱいだった私は、「あれ」っと思った程度で、家でゆっくりお昼を作り、食べつつ、日食を楽しみました。

で、夕方。パンを買いに行ったのです。すると、どこを探してもパンがない。たまりかねて、何軒めかで「どうして?」と聞くと、なんと、パンやさんの従業員が出勤してこなくて、工場を稼働させることができず、パンが売り切れてて仕入れることができなかったとのこと。

バンフォラ市はさほど大きな町ではないですが、それでも少なくとも5-6か所でパンを作っています。すぐにパン工場に行ってみたのですが、いつもは24時間稼働しているパン屋さんも、すべて閉まっていました。

周囲の人の話を総合すると、あまりにもTVやラジオで日食を直接見ることの危険性を強調しすぎたため、一般の人たちは「日食のときに外にいると失明する」と勘違いしたようです。

どうりでマルシェにも人がいなかったわけです。みんな怖かったのです。

これって、保健分野で活動してる私には、とてもよい復習になりました。本当に啓発って難しい。行動変容って難しい。学校教育を受けたことがない人たちが多数いるところでは、ロジックやメカニズムを説明しても、どう理解されるかは別のお話。

ワークショップや研修で、説明はわかりました?って尋ねても、「わかった」と答えてくれるから、私たちが伝えたかったように理解してもらえたと思いがち。でも、実際にどこをどう理解されたかはわからない。

だから、リスクだけを強調すると、思いがけない方向に行動変容が起こることがある。HIV/AIDS予防などでも、恐怖アプローチというのはよくない(注)というのは、既に関係者間では常識となっていますが、改めて、恐怖を煽るようなアプローチはよくない結果が多いと実感。

まさか、町全体でこんなことが起こるなんて。もしかしたら、国全体だったのかしら?確認はしていないですけれど、とってもびっくりしたのでした。

 (注)HIV/AIDS予防では恐怖アプローチがよくない、とは?

HIV/AIDS予防の分野では、今までの啓発活動で様々な失敗事例を教訓にしてきました。そのうちのひとつが「恐怖アプローチ」はよくない、ということです。具体的には「死」への恐怖を想起させるような啓発メッセージやイメージを啓発で使用するというものです。

たとえば、 こんなポスター。

 

人は怖いと、病気とその病気の人を拒否して差別につながるか、病気から逃げたい・知りたくないので検査を受けない、といったことになります。なので、啓発するとき、死への恐怖と結びつけるのではなく、どうしたら予防できるかや、発病を抑える薬剤があることを伝えるようにシフトしてきました。

でも恐怖メッセージって、リスク・メッセージ(リスクがあることを知らせるメッセージ)と紙一重のことが多くて、感性によって評価が分かれることも。きっと、ブルキナの件もリスク説明だったはず。ところが、意に反して人々は強い恐怖を感じてしまった、ということなのでしょう。

HIV/AIDSでは、他にも、世界的に所謂「予防疲れ」などで予防行動へのモチベーションが下がっていると考えられる事例が複数見られたり、日本では医療機関に来た時点でAIDSを発症している、といったことも問題視されています。

 感染する原因が複雑なので、予防啓発もターゲットごとに細分化したり、もっとマクロなアプローチ(社会システムを変えるなど)が必要だったり。予防行動自体を魅力的に感じるようにアプローチすることも多くなってきた印象。(EX: HIV/AIDS予防の場合=コンドームがセクシー、 蚊帳の場合=蚊帳を使っている家は家族のことを考えていてハイレベル、など)

ところが、一度、予防啓発・行動変容に成功したからといって、ずっと続くとは限らない・・・

啓発とか行動変容って奥が深いです・・・

2013年11月24日日曜日

DAKUYO博士が2013年アショカフェローに選出されました!

ア・ダンセの現地生産責任者(ソープを作ってもらっている研修センターの生産責任者&アドバイザー)であり、協力隊時代初期から(2003年から!)お世話になっているDAKUYO博士が、アショカ財団の2013年度のアショカフェローに選出されました!ぱちぱちぱち \(^o^)/






アショカフェローとは・・

アショカ・フェローは、世界をリードするソーシャル・アントレプレナーです。
アショカ・フェローは、機能していない社会システ ムに対し、これまで存在しなかった斬新な解決法を提案するのみでなく、そのアイデアを現実に立ち上げ、アイデアが実際に効果を生むまで粘り強く取り組む ソーシャル・アントレプレナーです。フェローたちは自分ひとりで走るのではなく、周りの人たちと恊働する能力や、既存の体制にとらわれない自由な発想を 持っており、何よりひとりの人間としてエンパシー(他人の気持ちを理解する共感力)に富んだ人たちです。現在アショカ・フェローは80カ国以上の国々であ らゆる社会問題の解決に取り組んでいます。(アショカ・ジャパンのウェブサイトより)

ということで、 DAKUYO先生もいよいよインターナショナルになってきました♪

DAKUYO先生のアショカ・フェローのページはココ

今、先生とバンフォラでいろいろ計画中。こちらにも拍車がかかりそうです。

DAKUYO先生、アショカで日本に来れるといいのになぁ・・・
以前から、いろいろ機会をうかがっているのですが・・・
東アジアの伝統医薬とか食とかに、とても関心があるそうなのです・・・

ちょっと聞いてみましょうね。

ところで、DAKUYO先生ってブルキナでは都市部で知らない人はいないかも、というくらい現地では有名な人。そして、ブルキナファソでJICA関係等でバンフォラ市まで足を延ばした人が、必ず訪問するくらいユニークな活動をされていて、様々なプロジェクトとも協力関係にあります。特に森林関係が多いのですが、森を大切に考える先生は、環境省とも関係が深く、毎年インターンを受け入れているほか、今も彼の会社には環境省の職員が出向し、原料を生産し収穫する農民に対して指導を行っています。

 ダカール大学で薬学博士を取得後、ブルキナファソにおいて伝統医薬を現代化したパイオニアです。今は、バンフォラ市でコモエ薬局(Pharmacie de la Comoe)を営む一方で、伝統医薬の製薬会社フィトフラ研究所(Laboratoires Phytofla)を経営しています。

先生の発売する伝統医薬は60種類以上になり、私は特におなかを壊したときにお世話になるカプセル状のAmebiflaが手放せません。西洋の薬とは比べ物にならないくらいよく効きます。他にも、元気になるお茶や肝臓によいお茶、マラリアに効く煎じ薬などなど。現地の人たちは、簡単なマラリアなら、DAKUYO先生の薬で済ますことも多いです。普通の西洋の薬に比べてとっても安いにも関わらず、本当によく効くのです。(私はマラリアになったことがないので、友人たち曰くです。)

(抗マラリア薬については、共著とはいえ、効果について論文も出ています。)

現在、DAKUYO先生の伝統医薬はブルキナファソ中の薬局で買うことができます。一部は公的な病院でも処方されます。近隣諸国でも販売していて、コートジボワールとトーゴだかベナンだかでも保健省で認められて、販売されています。

私は2003年から青年海外協力隊としてバンフォラ市役所に派遣されていた際、職務内容から保健所の衛生局で仕事をしていたのですが、そのときの同僚の看護師に紹介してもらいました。 

DAKUYO先生の軌跡、詳しく書くと長くなるので、だいぶ端折りますが・・・

1978年に「すべての人に健康を」というアルマ・アタ宣言が採択されて、保健政策でプライマリーヘルスケアに重点が置かれるようになります。

 ところが途上国ではなかなかうまくいかず、医療へのアクセスが改善されませんでした。そんな中、安価で身近な伝統医薬に注目が集まります。DAKUYO先生はその頃、保健省の「伝統医薬部」のようなところに入省、伝統医薬を現代化するための奔走が始まります。

アフリカはほとんど文字がありません。なので、伝統医薬、と一口に言っても、一部の伝統的な施療者等が口伝えで知識を継承しています。中国や日本が文書で知識を蓄積し、普及してきたのとは大きな差です。そこで、その知識を集めて現代に通じるものとするために、まず、点在する村に存在する伝統的施療者を訪ね聞き取りをして歩きました。

そして、彼らを一か所に集め、会議のようなものも開催しました。興味深いですね!!!

こうして、保健省でDAKUYO先生によって、効果が認められたいくつかの薬草を使って咳止め薬や強壮剤、抗マラリア薬などが開発され、用いられるようになりました。

しかし、よくあることですが、国際的な文脈の中で保健政策の流れはすぐに別の主題に移り、伝統医薬への注目はどんどん薄れていってしまいました。 先生はその状況に失望し、保健省を辞して、自分で会社を作ることにしました。それがPhytofla研究所です。

先生は製造過程を現代的にするための機械類も、ほぼ自分で設計図をひき、現地の溶接工に注文して作ってもらっていました。アイデアマンでもあります。最近は製造量が急激に増加しているので、中国から機械を輸入していますが、先生のアイデアは尽きることがありません。

娘さんがダカール大で薬学博士を取得して帰国、息子さんはマーケティングで修士を取得して家業を手伝っています。すでに工場の増設も決まっており、世界的なナチュラル志向ブームと相まって、これからまだまだ伸びそうです!

DAKUYO先生、本当におめでとう ございました!



ブルキナ出張から帰ってきました。

やはり、滞ってしまったブログ。改めて、自分の筆不精ぶりにはあきれてしまいます。。。

久しぶりにブログのページをあけると、一覧には未公開の書きかけ項目がたくさん。ダメダメですなぁ。はぁ。


気を取り直して、新しいところから(覚えてるところから???笑)、書いていこうかと思います。


2013年8月6日火曜日

最近、ブログに怪しいアクセスが多くないですか?

またまた中断してしまっていたブログを書く前に、なにげなくアクセス解析のところを見てみると・・・

ロシアやウクライナからたくさんアクセスされている。

協力隊の同期の誰かが赴任したんだっけ???他の知り合い???いや、違う。

これ、だれ?????

ネットで少し調べてみてたところ、情報が出てきた。このアクセス、攻撃されるような感じではなく、すぐに対応が必要というものではないらしい。でも、なんだかとても怖い。

最近、プロバイダーアカウントの乗っ取りもあったし、Facebookも変な友達申請がたくさんきて怪しいようだし、ウィルスソフトが迷惑メールからよくウィルスを発見しているし、嫌な雰囲気ですね。

より一層、気をつけないと・・・







2013年7月19日金曜日

2012年度ワンワールドフェスティバル 「アフリカと日本の絆」シンポジウムに登壇しました。

相当長い間ブログをさぼっていたので、実はいろいろなことをご報告できていません。

Facebookではご報告していても、ア・ダンセのサイトなどでご報告していなかったりもしています。
ここで思い切って、過ぎ去った諸々もご報告していきたいと思います。

今日からしばらくはTICAD関連のご報告を。
今年の6月1日~3日は、5年に1回開催されている「アフリカ開発会議(TICAD Ⅴ)」でした。関東は相当盛り上がりましたね。関西は残念ながらイマイチ。詳しいことはどうぞ上記のリンク先のサイトを参考になさってくださいね。

昨年秋にブルキナファソに渡航していた折、丁度ブルキナで高級実務者会合があり、そのサイドイベントにお声をかけていただいたのですが、中止になってしまいました。

TICADってずっと遠い存在だったのですが、そのときから急に身近に。

帰国後、だいぶしばらくしてから外務省から声をかけていただいたのは、大阪ではとてもメジャーな国際協力系イベント「ワンワールドフェスティバル」。私が17-18年前くらいに、とあるNGOでフルタイムのボランティアをしていたときにはすでに行われていた覚えがあるので、かなり古いイベントです。

 大阪国際交流センター大ホールを会場とする「アフリカと日本の絆」というシンポジウム出演へのお誘いでした。(実はこれ、今年は2013年2月2日に行われたイベントです。今頃。。。なんておっしゃらないで~)


(外務省のワンワールドフェスティバル関連イベントのプレスリリース・ページはこちら


他の登壇者を見ると・・・
ブルキナファソの大使館でとてもお世話になった別名「シアバター大使」の村田さん。
いち・に・サンコンで懐かしいオスマン・サンコンさん。
そのメカニズムに魅せられてWHOなどの文献や論文を調べ倒した「オリセットネット」という蚊帳の工場をタンザニアで立ち上げ、今は 「マラリア・ノーモア・ジャパン」の専務理事をされている水野さん。(オリセットネットは協力隊で派遣される前に訓練所で買い、ずっと使っていました。おかげで2003年の渡航以来、マラリアにかかったことがない稀有な人になっています。一応、公衆衛生も専門なもので、だいぶ気をつけています)

なんと素敵なメンバー!


当日のパンフはこんな感じでした。


舞台は全体の時間がとても限られていたので、本当にご紹介程度でした。司会の方がとても上手にまとめられていたので、なんとか形に。
でも、何がおもしろかったって、シンポジウム前後の楽屋でのお話。ものすごい盛り上がりでした。みなさんアフリカ大好きなんですよね。アフリカへの愛情でいっぱいでした。

終了後も水野さんのタンザニア工場のマネージメントのお話が興味深くて止まらず、会場を出てお久しぶりにお会いできた村田さんとお茶をご一緒したのですが、やはり「その後の話」などで話が止まらず、もうノンストップで話し続け、聞き続けた一日となりました。

気づくと、写真、1枚も撮ってない・・・
でも、さっき調べたら、ワンワールドのウェブサイトにシンポの写真が!!!しかも、私がしゃべっているところではないですか!!!

 http://www.interpeople.or.jp/owf/assets_c/2013/02/_MG_6950-435.html


どなたか存じませんが、ご担当者の方、ありがとうございます

ワンワールドフェスティバル、翌日も参加していろいろなシンポジウムなどを見て回りました。ポストMDGのこと、マイクロファイナンスのこと(リビング・イン・ピース、プラネットファイナンス、Kiva、オイコクレジットと、日本の途上国向けマイクロファイナンス界を代表する4つの団体が共同で行うイベントはあまりないので、とてもよい機会でした。)、大企業のBOPビジネスの実際などなど。ん~濃い!!!

私が参加したものはわりと濃いめばかりでしたが、飲食屋台やフェアトレード系物販もたくさんありますし、かなりターゲットが幅広いイベントなので、国際協力に関心があるんだけど・・・という方から、本格的に専門家のディスカッションや報告を聞きたい!という方まで、関西在住の関心のある方、次回はぜひ足を運んでみてくださいね!!!