2011年6月30日木曜日

ア・ダンセができるまで(4)

2008年。日本での起業の準備と協力者探しは一通り目安がついたところで、森重は再びブルキナファソに渡りました。森重のビジネスプランに共有し、一緒に働いてくれるブルキナファソのパートナーと資金協力者探しです。

数年前から関わっている市民団体は話をしても、残念ながら、あまり乗り気でない様子。知り合いの紹介等で何個かの団体にあたって、「これだ!」と思ったのだラキエタ・エイズ対策センターでした。

ラキエタ・エイズ対策センターは都市間バスの運営する会社が母体。都市、時には国境をまたいで仕事をする自社の運転手がHIVに感染したことをきっかけに、この会社の社長はエイズ対策の非営利団体を始めました。エイズ孤児、エイズに影響を受けた、感染した女性への支援。啓発活動等、幅広く、地元にしっかり根ざした活動をしている団体です。バス会社の経営者であるティエンドルベオゴ氏は社会活動に長けているだけでなく、企業の社長としてビジネスマインドもしっかり持ち合わせたバランスのとれた人物。「この人なら」と思わせてくれる人物でした。

現地でのパートナーもみつかり、残すは、現地で石鹸製造をするための施設を確保することが必要でした。しかし、インフラが発展していないブルキナファソ。日本で通用する石鹸を作るための施設を探すことは困難。日本に通用するモノづくりをするための建物を一から建設するしか方法はありませんでした。

森重がこの事業を考え始めた時、2006年に2度目の青年海外協力隊派遣時の配属先であったHIV/AIDS対策支援組織が協力してくれるという話がありましたが、具体的な話を持っていくと、難しい反応。なんせ、森重が作りたいと思っている建物はブルキナファソの人々が想像する石鹸作り用の建物とはかけ離れたもの。通常、屋外で石鹸を作ることが常識の地に、ガラス窓でしっかり密閉した、しかも、作業工程ごとに部屋が分かれた複雑な建物を建てようというのだから、相手のイメージしていた建物とも資金ともかけ離れていました。

落胆した森重。しかし、こんなことで屈する訳にはいきません。次なる可能性を求めて動き出した時、ブルキナファソに新設された日本大使館の当時の臨時代理大使と会うチャンスが訪れました。

オープンマインドでアイディア豊富な臨時大使。森重の事業計画に関心を示してくれました。聞けば、「草の根・人間の安全保障無償資金協力」というスキームで石鹸製造の施設を建設することができるかもしれないと言ってくれたのです。しかし、あくまでも、これは社会的な非営利活動を対象としたスキームで、日本政府が掲げる対ブルキナファソ政府への国別援助計画とも合致した内容でなければいけないということ。「石鹸工場」ではなく、地元の人々の自立に寄与する活動の場でなければいけないとのこと。

そもそも森重の事業は「女性の自立」が目標。持続的であるために、研修にとどまらず、ビジネスに結びつけるもの。HIV/AIDSに影響を受けた、感染した女性のための職業訓練施設として、草の根・人間の安全保障無償資金協力に申請するための準備を始めました。しかし、申請者は森重個人ではなく、あくまでも現地パートナーであるラキエタ・エイズ対策センター。地元に根差した社会活動の場となる職業訓練センター建設への供与を日本大使館にお願いしました。

そして、2009年。草の根・人間の安全保障無償資金協力の供与が決定しました。
日本、ブルキナファソでの活動の場を確保した森重は(株)ア・ダンセを設立します。会社を設立し手ホッとする森重。しかし、本当の苦労はこれから始まります。

 ラキエタ・エイズ対策センター関係者
中央がティエンドルベオゴ氏

2011年6月29日水曜日

ア・ダンセの仲間たち

今日は、ブルキナファソにいるア・ダンセの仲間たちをご紹介します。

ア・ダンセのn-Seシアバターソープを作っているのは、ブルキナファソにあるラキエタ・エイズ対策センターの女性のための職業訓練センター。このセンターで作られた石鹸は現地で品質検査を受けた後、日本に送られ、兵庫県三木市の丸菱石鹸さんhttp://www.mutenka-sekken.com/で検査・仕上げをした後に日本で販売されます。

この石鹸を作っているのが、↓の写真に写っている研修センター講師のみなさん。働き者のブルキナファソ女性を絵に描いたような勤勉な方々。

そして、↓の写真は研修センターのセンター長であり、研修講師の育成にあたるのがアーメッドさん。アーメッドさんは、昨年、丸菱石鹸さんで技術研修を受講した、日本仕込みの手作り石鹸の技術を持ったプロです。とても几帳面で、頼りになります。

これらの講師陣が地元の女性(HIV/AIDSに影響を受けた/感染した女性)の自立を対象とした石鹸研修を行っています。厳しい自然環境、職場環境で、日本、世界に通じる石鹸作りを行うべく、日々自己研鑽に励んでいます。↑の写真はセンター長のアーメッドさんが、研修講師にマーケティング、石鹸技術に関する講義をしている様子です。


アーメッドさんの話に真剣に耳を傾けて、ノートを取っていますね。


彼女たちが一生懸命やっている姿は私たちのモチベーションを高めてくれますね。

私たちもより良い製品を皆様にお届けできるよう自己研鑽に励みます。

ア・ダンセができるまで(3)

2008年は森重にとって猛勉強の日々でした。
もともと研究者の森重。一つのことに取り組んだら、とことん追求する性質。
石鹸について独学で学びながら、勉強会やセミナー等で起業について学ぶ日々がつづきました。

日々勉強しながら、「日本で売れるブルキナファソ産のシアバター石鹸」を「ブルキナファソの生産者にお金が落ちる」方法で作って、売ることを模索しました。

ブルキナファソでHIV/AIDSに影響を受けた、あるいは感染した女性達の経済自立が自分の事業の目標。「日本のような品質管理に厳しいところで販売できる石鹸を作れるようになれば、世界のどこでも通用する石鹸をつくることができる。女性達が自分の技術、知識を生かして収入を得られることで、自分自身に自信を持って、収入を得られるようになれば自分自身に対する自信が持てるようになる。そうすれば、自分や子供の生活を改善するために「考え」、行動することができるようになる」と考えました。

そのためには持続性が大事。続かなければ意味がない。せっかく始めても、女性達が持続的に収入を得られなければ、ただの押しかけ迷惑の外国人事業家になってしまう。ブルキナファソで女性達に世界で通用する石鹸を作って、自分が日本でそれを売る。「ブルキナファソの女性にとっても、自分にとっても持続的な事業を作り上げよう」と心に決めます。

しかし、日本はそう簡単にものを売らせてくれるところではありませんでした。

薬事法の存在です。日本では、薬事法の免許を持っていない人間が石鹸を含め、肌に使うものを輸入、販売してはいけないことになっています。そして、薬事法の免許を取るのはそう簡単ではありません。

困り果てていた矢先、ラッキーなことに、偶然、友人の紹介で兵庫県三木市にある丸菱石鹸の西垣氏と出会いました。

森重は自分の思いを西垣氏にぶつけました。ブルキナファソへの、そして、シアバターを使って世界に通用する石鹸作りをしたいという熱い想いを。

熱い森重の思いに西垣氏は共感してくれました。ブルキナファソからの石鹸の輸入と仕上げだけでなく、手作り石鹸のプロである西垣氏が現地での石鹸製造技術研修にも協力 してくれることに。「ここまで来たら、やるしかない」。協力者を見つけ、更に前に進む力と勇気を得た森重。再びブルキナファソへ旅立ちました。現地でのパートナー機関と石鹸を製造する場所を建設するための資金探しです。

2011年6月28日火曜日

ア・ダンセができるまで(2)

「ブルキナファソの女性の自立」その中でも、HIV/AIDSに感染あるいは影響を受けた女性達を支援しようと心に決めた森重。HIV/AIDS関連の市民団体等と関わる中、ある石鹸と出会いました。それは、シアバター100%の石鹸。日本で販売されている石鹸に比べると、見た目はとてもじゃなけど不格好。でも、使ってみると本当にいいものでした。洗った後に肌の残る保湿感。頭のてっぺんからつま先まで洗ってみる。「こんな石鹸が世の中にあるんだ」と驚いたのでした。しかも、その石鹸を作っているのはHIV/AIDS対策の市民団体。「この石鹸で何かできるかもしれない」そう思った瞬間でした。

青年海外協力隊の任期終了後も自らの研究のためにしばしばブルキナファソを訪れた森重。このシアバター100%の石鹸を作った団体とも何度か協議を重ねました。それと同時にブルキナファソのシアバター石鹸市場を調査。街の商店、スーパーマーケット、ブルキナファソで作られているシアバター石鹸はものすごい数。「普通の石鹸を作っただけでは売れない。石鹸をブルキナファソで月に何個か売ったって、女性達の経済的自立までの道は遠い」という現実を知る森重。しかも、一緒に石鹸作りをやっていこうと思った市民団体にパッケージや品質向上を提案しても乗り気ではない様子。

「どうしよう・・・」

起業についても石鹸作りについても素人の森重。いったん日本に帰って、起業や石鹸作りについて勉強してから再びブルキナファソに戻ってこよう。そう決意したのが2007年でした。

2011年6月27日月曜日

ア・ダンセができるまで(1)

(株)ア・ダンセが設立されたのは2009年9月。
しかし、会社ができるずっと前から、社長の森重はブルキナファソと関わっています。

森重がブルキナファソを初めて訪れたのは2003年。青年海外協力隊として、派遣された街で衛生問題に取り組んでいました。 青年海外協力隊としてブルキナファソに行く前から、ネパールで「女性支援」に関わっていた森重は、衛生問題にかかわる傍ら、街の女性、子供の様子をじっくり観察。彼らの明るく素直な笑顔の後ろに、さまざまな社会的な問題があることを知ります。「自分に何ができるんだろう・・・」そう思いながらも2年間、とにかく、がむしゃらに仕事をしていました。その頃の森重の活動の凄さは、今でも後輩隊員たちの間で語り継がれるほどです。

その後、森重は青年海外協力隊としての2年の任期を満了し、日本に帰国しますが、2006年再び青年海外協力隊としてブルキナファソに渡る決意をします。


2回目の派遣先は首都にあるエイズ対策に取り組む組織。活動を続ける中、女性達がいかにHIVへの感染リスクが高いかを知ります。経済的に男性に頼らざるを得ない女性達。「彼女たちが経済的に独立できれば、HIVへの感染リスクを減らすことができるに違いない」と考えるようになります。「女性達が自立できる経済活動を探そう」。森重の次なる挑戦が始まります。

2011年6月14日火曜日

ア・ダンセのビューティーアドバイザー

ア・ダンセはまだまだ若くて小さな会社。社長と社員一人で毎日コツコツやっています。
確かに会社には二人しかいませんが、協力してくださる方は多数。みなさん、社長の森重の考え、姿勢に共感してくださり、ご多忙にもかかわらず、色々な形でご協力くださっています。

ご協力してくださっている方のお一人に、エステサロンを経営されているMさんがいらっしゃいます。
先日、初めてお会いしましたが、すごく、キレイな方です。こんな美しい方に施術してもらったら、身も心もキレイになりそうだなあと思いました。ちなみに、Mさんは当社のシアバターや石鹸について、色々とアドバイスくださる、当社の「ビューティーアドバイザー」。やはり、美のプロがくださるアドバイスは本物。勉強になります。美を追求する方が納得する製品を作ろうと、Mさんのアドバイスありがたく拝聴し、当社製品に反映しようと日々精進するア・ダンセです。

Mさんのサロン心美療道のHPはこちら↓
http://www.mana-beauty.jp/

こちらのサロンではア・ダンセのシアバターを施術の際にお使いただいています。また、サロンで販売もしてくださっています。大阪にお住まいの方、ぜひ、ご利用ください!

 

手作りの大切さ

ア・ダンセの製品は職人がたーっぷり時間をかけて丁寧につくったものにこだわります。
石鹸もシアバターも作り手の気持ちがこもっているから、使うたびにその優しい気持ちを感じ取っていただける製品と自負しています。上の写真はシアバター(手前)、シアバターソープ100(ハーフサイズ)(中央)、シアバターアルミパック(奥)。事務所を訪問したお客様に見ていただくために、打ち合わせ用のテーブルにディスプレイしてあるものです。

そうそう。事務所と言えば、事務所も手作りなんです。
先日は引っ越したばかりの事務所の壁紙を社長自らが貼りました。
こんな風に自ら手をかけて作った事務所だから、大事に使えるんですよね。それにしても、社長のリフォーム技術(?)日に日に高まるばかり!!そこらの職人さんもびっくりです(笑)。

 

2011年6月13日月曜日

にんプリサイトでモニター募集

現在、「にんプリ」妊婦になっても、プリティでいこう。と思っている妊婦さんたちのコミュニティーサイト
http://ninpri.com/
で、ア・ダンセの商品のモニターを募集しています。
http://ninpri.com/info/article/20110523145101_106
http://ninpri.com/info/article/20110523142014_105

このサイトを見ると、最近の妊婦事情(?)が変わったというか、なんというか。妊娠期も可愛く、美しくいたいという女性達の思いを感じます。

ちなみに、このサイトで現在モニターを募集しているのは、妊娠期に敏感になりやすいお肌にオススメのシアバターソープ100(ハーフサイズ)とシアバター ナチュラル。ちなみに、ア・ダンセスタッフはストレッチマーク予防にシアバターをヘビーユーズしてます。

ぜひ、「にんプリ」サイトご覧ください。

2011年6月8日水曜日

かかとのお手入れにシアバター

気温が高くなり、サンダルでお出かけることが多くなった季節です。
サンダルを履いて、自分の足にふと目をやると「あ!」っと驚くことはありませんか?

かかとがカサカサ。角質が固くなっている・・・ホラー映画を観たような気分にさせられます。

こんな時のかかとのお手入れ方法を美人ネイルリストのTさんに教えていただきました。

まずは、卵、天然塩、レモンとシアバターをご用意いただきます。
(塩はお好みによって、塩のひき加減をお選びいただきます)
ボールなどの入れ物に卵白、天然塩そしてレモンの絞り汁を入れて混ぜ合わせ、これを足全体に塗ってマッサージ。特にかかとを念入りにマッサージします。足のむくみがある方は、足先から膝の上のほうにまで、持ち上げるようにマッサージすると血行がよくなりますよ。

マッサージが終わった後に、シアバターを足全体にすり込んであげると、かかとがしっとりツルツルに。ヒジ、ヒザのお手入れにもお使いいただけます。夏本番になる前に、ぜひお試しください。

※卵アレルギーのある方は卵白の代わりにホホバオイル等の天然オイルをお使いください。

ア・ダンセ 千葉

2011年6月6日月曜日

ボルガバスケットの丸かご販売始めました

お待たせいたしました。
ボルガバスケットの丸かごを本日DooniDooniのHPにアップしました。


ガーナの職人さんの手作り。
お部屋の小物入れや、雑貨の整理に大変便利です。

一本手付のため、お部屋内でも簡単に移動ができて、大変使いやすいです。
数に限りがありますので、ぜひお早目に。
http://www.dooni.jp/?mode=cate&cbid=794257&csid=5

ア・ダンセ 千葉

ブルキナファソ流 シアバターの使用方法(2)

ブルキナファソの子供たち。
とにかく肌がつやつや、つるつる、ぴかぴか。
毎日、毎日、太陽の光と乾燥にさらされているのに、キメが細かくて、つやつやに輝く肌。
大人になってもこの美しい肌を保ち続けます。

ブルキナファソの人々の美肌のヒミツ。
そうです、それは、シアバターです。

ある日、友人の家に遊びに行ったところ、友人が生まれて数か月の赤ちゃんをベビーバス(正確にはたらい)に入れてジャブジャブ洗っています。洗い終わった後、赤ちゃんをタオルで優しく拭いてあげて、全身をシアバターで包み込むようにマッサージ。赤ちゃんはとっても、気持ちよさそう。この後、赤ちゃんは肌着を着せられ後に、スヤスヤと眠っていました。

友人に聞けば、ブルキナファソでシアバターは家庭の必需品。生まれたての赤ちゃんから大人まで皮膚の乾燥予防に欠かせない家庭用の保湿クリームだそうです。

調べてみると、シアバターには保湿効果はもちろんのこと、紫外線を吸収する効果もあるとのこと。太陽の強い日差しから人々の肌を守るために、アフリカにはシアバターがある。自然の恵みってすごい!!

さっそく、私も翌日から入浴後にシアバターで全身をマッサージ。ブルキナファソの子供や女性に負けないくらい美しい肌になりたいと願いながら・・・

あれから3年。

ブルキナファソの赤ちゃんや女性には及ばないかもしれませんが、乾燥知らずの肌であることは自負いたします。

2011年6月1日水曜日

ボルガバスケットの丸かご もうすぐHPで販売します

ボルガバスケットの丸かごを間もなくDooniDooniのHP上で販売します。
お部屋の片隅に置いていただき、小物や雑貨の整理にお使いいただくと大変便利です。しかも、かわいい。
全部で15種類限定で販売しますので、もう少しお待ちください。