2011年6月28日火曜日

ア・ダンセができるまで(2)

「ブルキナファソの女性の自立」その中でも、HIV/AIDSに感染あるいは影響を受けた女性達を支援しようと心に決めた森重。HIV/AIDS関連の市民団体等と関わる中、ある石鹸と出会いました。それは、シアバター100%の石鹸。日本で販売されている石鹸に比べると、見た目はとてもじゃなけど不格好。でも、使ってみると本当にいいものでした。洗った後に肌の残る保湿感。頭のてっぺんからつま先まで洗ってみる。「こんな石鹸が世の中にあるんだ」と驚いたのでした。しかも、その石鹸を作っているのはHIV/AIDS対策の市民団体。「この石鹸で何かできるかもしれない」そう思った瞬間でした。

青年海外協力隊の任期終了後も自らの研究のためにしばしばブルキナファソを訪れた森重。このシアバター100%の石鹸を作った団体とも何度か協議を重ねました。それと同時にブルキナファソのシアバター石鹸市場を調査。街の商店、スーパーマーケット、ブルキナファソで作られているシアバター石鹸はものすごい数。「普通の石鹸を作っただけでは売れない。石鹸をブルキナファソで月に何個か売ったって、女性達の経済的自立までの道は遠い」という現実を知る森重。しかも、一緒に石鹸作りをやっていこうと思った市民団体にパッケージや品質向上を提案しても乗り気ではない様子。

「どうしよう・・・」

起業についても石鹸作りについても素人の森重。いったん日本に帰って、起業や石鹸作りについて勉強してから再びブルキナファソに戻ってこよう。そう決意したのが2007年でした。

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